人形のちから。
私たちを見守る様々なかたち。
「みそろぎ」とは、この展覧会のために作られた造語です。
英語のミソロジー(神話学)をひらがなにしました。
神話だけでなく、民話、伝承、想像からうまれた、
人々の暮らしに寄り添う異次元の存在を追いたいと思ってはじまった人形展が、
MISOROGI人形展です。
人智を超える自然の時のながれ。
そのなかで人の時を見守る人形たち。
自然の深さ、畏れ、しづけさに通じる表情を人形たちに見いだして頂ければ幸いです。
郷土人形、国内外の創作人形の競演をお楽しみ下さい。
ちいさな人
この世界で、社会で、うごめく人たち。
大きな社会で、どの人もひとりひとりは、ちいさな人でしかありません。
でもその小さな一人一人が、それぞれに思いや感情を抱いて、
時には懸命に歩き、
時には立ち止まり、
それぞれの一日を過ごし時が流れます。
丸善の会場にふと入ってきて、作品を前に立ち止まって見ている人々を見ていたら、
こんな大きな街の大きな建物のなかにいる、
みんな小さな一人一人なのだと思ったのです。
あたりまえのことですが。
私たちが関わる人形とは、それぞれが小さな人を現していることに他ならないと思い、
改めて、人間のことを考えて「ちいさな人」というテーマにいたしました。
※各出品者がこのテーマをとりあげるかについては自由にお任せしています。